当社団法人は国の政策でもある「地方創生」にもとづき日本全国の中小企業の支援などを行なってきました。
地域を活性化し、発展させることが、ひいては日本全体の発展につながっていくという理念にもとづく事業です。
その中で、インバウンドの情報は沢山ありました。
私が注目したのがメディカルツーリズムです。調べてみると、患者と病院側が上手く循環していない現状が多いことがわかりました。
患者と病院の間に、様々な個人のブローカーが入って、患者や病院に正しい説明ができていない。
また、患者が望んでる病院ではない、値段がすごく高かった等という意見が多くありました。他方、日本の病院側でも予約当日にキャンセルされたりであるとか、病院内のマナー等、様々な問題があると聞き、そうした問題を解消したメディカルツーリズムの構築が、必要であり、これを地方との連携を模索することが、日本の「地方創生」にもなり、同時に中国側の困りごとの解決にもなると思いました。
始めは東京や大阪の大都市の病院になると思います。
しかし日本の医療技術はどの地域でも高いので、いずれは九州や沖縄、北海道などの地方都市でもできると思っております。つまり、協会設立の最初のきっかけは、インバウンドに対して、われわれのメディカルツーリズムをどのように結び付けるかというところから始まったのです。
さらに言えば、富裕層の方が来て、ご自身の病気が治るだけではなく、その治療過程のデータを中国へ戻せないかと考えました。
「こういう病気はこういう治療をする」というデータをどんどん蓄積していくと、治療ガイドラインができるからです。そこで、上海の日本総領事館から上海の総合病院をご紹介していただきました。
その病院の院長とそうしたガイドラインを構築し、病気に関して学会をつくり、最新の医療情報を中国各地の病院長と共有し、ディスカッションしていく環境が整えられれば、富裕層の患者が単なるメディカルツーリズムで日本に来るだけではなく、同時にそのデータが全て中国国民のために還元されるのではないかと思ったからです。
私は常々、事業を行うときに、必ず社会貢献も重ねていかないと持続可能な事業にはならないと考えています。
それを、国を越えて日中間で行うことは非常に大事だと思いこの活動を拡げてまいります。